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IT自由研究室|教室の日々から考えるデジタル教育
「うちの子、Scratch(スクラッチ)でゲームをつくれるようになりました!」
子どもが自分でゲームを動かせるようになると、うれしいですよね。私も、教室で作品が完成したときの子どもたちの表情を見るのが大好きです。
でも、ここでちょっと考えてみたいことがあります。
実は、「ゲームが完成したこと」と「自分で考えてつくれるようになったこと」は、必ずしも同じではありません。
これはScratchがよくない、という話ではありません。むしろScratchは、子どもたちがプログラミングを始めるための、とても優れた道具だと思っています。大切なのは、その使い方です。
「できた!」の、その先に何がある?
例えば、お手本に沿ってブロックを並べ、キャラクターが動くゲームを完成させる。これは立派な第一歩です。画面の中で自分の命令どおりに動いたら、ワクワクしますよね。
ところが、そこから「ジャンプの高さを変えたい」「途中に障害物を増やしたい」となったとき、急に手が止まってしまうことがあります。
お手本どおりに『つくる』ことはできても、自分のやりたいことを『どうつくるか』は、まだ考えられない。
私がプログラミング教育で注目しているのは、まさにこの間にある大きな一歩です。

「考える力」は、複雑なことを小さく分ける力
例えば、「スペースキーを押したら、キャラクターがジャンプする」という動きをつくりたいとします。
まずは、こんなふうに分けて考えてみます。
- 何がきっかけで動く? → スペースキーを押したとき
- どんな動きにする? → 上に動いて、下に戻る
- うまく動かないのはどこ? → 上がらない? 戻らない?
- もっと面白くするには? → 高さや速さを変えてみる
大きな課題を、小さな部品に分ける。そして、一つずつ考えたり、組み合わせたりする。
この「分けて考える」ことが、私はプログラミングを通じて身につけてほしい『考える型』の一つだと思っています。
面白いことに、この力はゲームづくりの中だけで終わりません。学校の調べ学習でも、何かを企画するときでも、『何から始めたらいいかわからない!』という場面で役に立つ考え方です。

エラーが出たときこそ、実はチャンスです
プログラムをつくっていると、思ったように動かないことはしょっちゅうあります。
ここで大人がすぐ正解を教えると、作品は早く完成します。でも、子ども自身が『何が違うんだろう?』と考える時間は、短くなってしまいます。
だから教室では、できるだけ『どこまでは思ったとおりに動いた?』『一つだけ変えるなら、どこかな?』と、考えるきっかけを渡したいと思っています。
もちろん、ずっと悩ませるのがよいわけでもありません。難しすぎて嫌になってしまっては、せっかくの好奇心がもったいないですから。
少し背伸びすれば届く課題を用意して、必要なところで手を添える。この加減が、教える側の腕の見せどころでもあります(*^^*)
大学生のデータ分析でも、実は同じです
私は大学で情報系の授業にも携わってきましたが、考え方の基本は共通していると感じます。
例えば、Excelの操作方法を知っていることと、データを使って何かを考えられることは別です。『何を知りたいのか』『そのためには、どのデータをどう比べるのか』が決まらなければ、便利な機能を知っていても十分に生かせません。
Scratchでも、Excelでも、そしてこれからAIを使う場面でも。道具が変わっても、『自分は何をしたいのか』『そのために何が必要か』と問いを立てる力は大切だと思います。
子どもたちがいまつくっている小さなゲームには、そんな未来につながる学びの種があるんですよね。

ご家庭で、こんな声をかけてみてください
お子さんがつくったゲームを見せてくれたら、ぜひ『すごいね!』に、もう一つだけ質問を足してみてください。
- 「この中で、いちばん工夫したのはどこ?」
- 「途中で困ったところは、どうやって直したの?」
- 「次に一つ変えるなら、どこを変えてみたい?」
正解を答えてもらうための質問ではありません。子どもが自分の考えを言葉にするための、ちょっとしたきっかけです。
ゲームをすることが大好きな子も、まずは『つくる側』に回ってみる。そこから、ただ遊ぶだけでは出会えない発見が始まります。
「考えてつくる」楽しさを、体験会で
IT自由研究室では、ゲームを完成させることだけでなく、「自分で考え、試して、工夫する」過程を大切にしています。
体験会では、Scratchのゲームを実際にアレンジします。「ここを変えたらどうなるかな?」「もっと面白くするには?」そんな小さな工夫から、考えてつくる楽しさを体験してみてください。
保護者の皆さんも、お子さんが取り組む様子をぜひそばでご覧ください。教室が何を大切にしているのかもお伝えします。まずは親子で、教室の学び方を体験してみませんか?
※掲載写真は実際の教室写真をもとに、プライバシー保護のため人物・画面表示などの一部を加工しています。
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